ハリネズミの離乳の時期は、生後3~4週から徐々に開始するのが良いといわれています。しかし個体差があり、中には12週以上も母乳を飲んでいる個体もいるようです。
今回は、個体に合った離乳を始めるタイミングや、離乳食のメニュー、離乳の開始・進行中・終了の過程で、飼い主がやるべきことや注意点などについてを詳しく紹介します。
目次
ハリネズミの離乳
母親の栄養価の高い母乳を飲み、すくすくと健康に育ってきた子ハリネズミを母乳断ちさせるのは、楽しみであるような不安なような…複雑な気持ちになりますね!子ハリネズミ達は生後3週を過ぎると歯も生え始め、母ハリネズミが食べているものに興味を持ち、真似をして食べたがるようになります。
『離乳がうまくいかず体重差が広がってしまう』『子ハリネズミがご飯を食べなくなった』など、様々な悩みや心配も出てくるかもしれませんが、焦らずじっくりと進めていきましょう。
ハリネズミの離乳の時期
離乳時期 | 生後3~4週 |
---|---|
ドライフードのみ | 生後6~8週 |
離乳終了 | 生後8週 |
離乳を始める時期の目安は生後3~4週で、子ハリネズミがフードの匂いに興味を示したら、離乳食を始めます。離乳を開始する際は、体重をメモするなど記録に残しておくと良いでしょう。
離乳を開始しても、いきなり母乳を辞めてしまうのではなく、生後6~8週までは体重や体調など、子ハリネズミの様子を見ながら徐々に進めていきます。あくまで目安であって個体差があり、12週を越えても母乳を飲んでいる子もいますので、焦らずジックリと進めてあげてください。
ハリネズミの離乳食のメニュー
特別に離乳食を用意する必要はありません。ドライフードをお湯やペットミルクでふやかしたり、砕いて食べやすい大きさにしてあげます。野菜やおやつなども小さくカットして与えます。
また母ハリネズミの育児放棄などで人工飼育の個体は、母ハリネズミに育てられた個体に比べて、内蔵が弱い傾向にあるので、ペット用の乳酸菌などを食事に混ぜてあげると良いようです。
離乳食の注意点・まとめ
- おやつを与えすぎると偏食を招いてしまうので注意
- ミルワームは消化しやすい脱皮後のものを与える
- サイズには気をつける
- 人工飼育の個体は乳酸菌サプリを与える
離乳を進めていく過程での注意点
離乳を進めていくうちに、様々な問題や困りごとが出てくると思います。離乳で最も多い悩みやその対処法について、また離乳に関する注意点などを紹介します。
体重差が広がってしまう
「離乳食を誰がどれくらい食べているか見分けがつかない」「体重差が広がってしまった」などの困りごとがとても多いようです。食べているか食べていないかはよく観察して、食べていない個体にはペースト状にしたものを、注射器やスポイトなどで与える必要があります。
成長期の子ハリネズミにとってこの時期は体力作りや丈夫な体を作るために、しっかりと栄養を補給する必要があります。しっかりと観察して、体重管理をしていくようにしましょう。
子ハリネズミがご飯を食べなくなった
子ハリネズミが「ピーピー」と母ハリネズミを求める特有の鳴き声をあげて、離乳食を食べないときはまだ離乳の時期ではないと考えられます。
または体調不良の場合もあります。ケージの中の温度管理の見直しをしてみましょう。ハリネズミはケージ内の温度を少しあげることによって、体温が上がり血流が良くなり活発になるといわれています。どちらにしても体調に不安がある場合は、獣医さんの診断を仰ぐようにしましょう。
抜け針が多いのは離乳での栄養不足?
ハリネズミは成長期にたくさん針が抜けてしまいます。生後4~6ヵ月の時期は、1日に40~50本ほど針が抜けるといわれています。この「クイリング」と呼ばれる時期の抜け針は、全身まんべんなく針が抜け落ちるといった特徴があります。
この時期のハリネズミに抜け針が多いのは離乳の影響からくる栄養不足が原因ではないですが、生え変わりには痛みを伴うことがありますので、普段よりも優しく触ってあげましょう。
離乳終了後の注意点
生後6~8週後には、子ハリネズミは母ハリネズミから離れて単独で生活することができます。飼い主さんとしては「このまま大家族で微笑ましく生活させてあげたい」と思うかもしれません。しかしオスの場合に限り、近親相姦の恐れがあるので、母ハリネズミから引き離す必要があります。
ドライフードのみを食べることができる生後6~8週を目安に、単独で暮らせるためのケージを用意しましょう。その際は風邪を引いて体調を崩さないように、温度管理には注意をしてください。
ハリネズミの離乳・まとめ
ハリネズミは個体差の大きい動物です。離乳を開始する時期や、進行具合、離乳終了時期などはあくまで目安ですので、個体をよく観察しながら「その子に合った」スピードで徐々に離乳・独り立ちをさせてあげましょう。
また離乳時期の子ハリネズミは、好奇心が旺盛で色々なものに興味を持って活発になります。大人よりも警戒心が少ないこの時期に、人に慣れさせておくと良いでしょう。
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