稀にハリネズミが昼も夜も巣箱から出てこないので、スキンシップがとれないといった飼い主さんが居ます。そうなると、どこかしら自分の飼育に問題があるのか、環境に問題があるのか不安になってしまいますね。
ハリネズミは個体差が大きい生き物で、性格もそれぞれ違います。好奇心旺盛な子もいれば警戒心が強い子もいます。しかし最低限、人に慣れさせておかないと健康診断や治療を受けるときの弊害となってしまいます。
今回は、巣箱から出てこない子と仲良くなる方法についてを紹介します。
目次
ハリネズミが巣箱から出てこない原因
ハリネズミの中には好奇心旺盛で活発な個体も居ますが、本来は神経質で警戒心が強い生き物です。しかし、食事以外は巣箱から出てこないというのは問題です。環境によるストレスや運動不足など、健康面が心配されます。
神経質で警戒心が強い性格
劣悪な環境のショップで親元を早くに離され飼育されたハリネズミは、心身ともに問題を抱えていることが多いです。そうなると子ハリネズミであっても、人に慣れさせるのは難しいので長期戦を覚悟しておかなければいけません。
警戒心が強すぎる個体は、おでこの針を立てて突進してくるので手に負えないといったこともよくあります。
人間に恐怖心を抱いてしまった
「ショップでは店員さんの手に大人しく乗っていたのに」「人慣れしていると思ったのに」ということがあると思います。この場合は、飼育を始めた頃に過度にスキンシップを取り過ぎて恐怖心を抱かせてしまったケースや、乱雑に扱ってしまったことが考えられます。
ハリネズミに嫌われてしまったときの原因・対処法については、下記リンクを参考にしてみてください。
床材や掃除のやりすぎ
不衛生な環境は良くないですが、掃除のやりすぎにも要注意です。ハリネズミは独自の生活スタイルを好み、縄張り本能を持って生活しています。毎日・毎回の掃除で自分の匂いが消えてしまうと強い不安を感じてしまいます。
毎日の掃除では排泄物を取り除き、食べ残しを片付ける程度にしておきましょう。床材の交換の目安は個体差にもよりますが、1・2週間に1回程度が適切です。
ケージが狭すぎると出てこなくなる
理想サイズ
高さはそこまで必要はありませんが、目安としては底面積600x900mmが理想のサイズといわれていて、十分なスペースが必要です。
ハリネズミが健康にストレスを感じることなく暮らせるスペースが必要です。ケージが狭すぎると運動不足の心配もありますし、巣箱から出てこなくなる・動かなくなるといったことがあるようです。
巣箱から出てこないハリネズミの対策は?
まずは、ハリネズミが巣箱から出てくる環境を作ることが大切です。ある対策をとることで、意外と簡単に悩みを解決することが出来るかもしれません。
スマホで見ることができるネットワークカメラをケージに設置して、飼い主さんの気配がないときに巣箱から出てきているのか、回し車で遊んでいるのか確認するのもいいでしょう。
静かにして部屋を暗くする
飼い主さんの中には、電気(豆電球)を付けていないと眠れない、音楽やTVなど音が無いと眠れないといった人もいると思います。しかしそれでは警戒心の強い個体は、巣箱から出てきません。
部屋を暗くして無音の状態にするか、可能であれば部屋を別にすることも1つの手段です。
餌やおやつを利用する
お腹が空いている時間帯を狙い、食事やおやつを与えるときに手の匂いを嗅がせましょう。最初は威嚇されるかもしれませんが、毎日繰り返すことによって効果があります。
また、食事を与えるときは話しかけて声を覚えてもらいましょう。この声がすると「美味しい物が貰える」といった良い印象付けをするためです。
最終手段、巣箱の撤去
少し強引なやり方ですが、巣箱を撤去して代わりにフリースの布などを入れてあげます。スキンシップの際は、その布を撤去するだけなのでラクです。
スキンシップの方法は、最初はハリネズミから少し離れたところに手を入れて、匂いに慣れさせることから始めます。このときは、ハリネズミに触れたり手を動かさないようにします。
これを毎日繰り返し、動かない手に慣れてきたと感じたら指を近づけます。おでこに針を立てたり威嚇する様子が見られなければ抱っこしてしまいます。警戒心の強い個体でも持ち上げてみれば、意外に大丈夫だったということがよくあります。
ハリネズミが巣箱から出てこない・まとめ
神経質で警戒心が強い個体であっても、根気強く接していれば必ず人に慣れてくれます。そのためにはまず、飼い主さんの声や匂いに良い印象を持ってもらうことが重要です。
また、ケージが狭すぎる、温度が低いなど飼育環境に問題がある場合や、TVや音楽を付けたまま寝ているなど室内の環境に問題があることもあります。
巣箱から出てきて元気に遊ぶハリネズミの姿が見られるように、焦らずゆっくり時間を掛けて人への警戒心を解いてあげましょう。
この記事へのコメントはありません。