ハリネズミはデリケートな気質なので、元気があって食事は通常通り食べるのに、水を飲まなくなったというトラブルが起こることがあります。
水を飲まなくなった原因や、その場合の与え方や改善策などを紹介します。
目次
水を飲まなくなる原因と対策は?
水は全ての生き物にとって、とても大切な役割があります。水分不足に陥ると、
- 脱水症状を引き起こす
- 血液濃度が高くなる
- 老廃物を排泄できなくなる
- 体温調整ができない
など、体調に異常をきたしてしまいます。
ここではハリネズミが水を飲まなくなる原因を知り、対策・予防を行いましょう。
給水ボトルに不具合がある
突然ハリネズミが水を飲まなくなった場合は、給水ボトルに原因があることが多いです。
- 給水ボトルが詰まっていて水が出にくい
- 給水ボトルの取り付けが不安定で飲みにくい
- 給水ボトルのサイズが合っていない
ハリネズミが水を飲まなくなってしまう原因の中で、1番多いのが給水口が詰まって水が出てこない不具合です。給水ボトルの口は詰まりやすいので、3日に1度はブラシなどを使ってメンテナンスをするようにしてください。
また毎日の水の取り換えで、給水口を指で押して水が出ているか確認しましょう。
給水ボトルを嫌がったり、怖がったりしている様子が見られれば、水を容器にいれてケージ内に置いてあげましょう。このときひっくり返らない陶器の容器など重量のある容器を使用します。
給水器を認識できていない
稀に給水器から水が出ることを認識できていない幼少期のハリネズミがいます。本来、小動物は水の匂いを嗅ぎ分けられますので、給水ボトルを鼻先に近づけてみる(このとき怖がるようになると逆効果なので可能な範囲で)など、ボトルから水が出ることを認識させましょう。
興味をひくために給水口にハリネズミの好物の匂いを付けて、嗅がせてみるといいでしょう。
また小動物用のミルクを飲ませてみたり、ハリネズミが好む砂糖水を、このときに限って飲ませてみるというのも1つの手法です。
食事で水分を摂取できている
食事で水分を多く含む野菜や果物などを与えると、給水ボトルからは水分をとっていないだけで食事から十分にとれているという可能性もあります。
野菜や果物からの水分摂取はお腹を壊してしまうことがありますので、水分は給水ボトルからとれるように、野菜や果物を与える頻度を減らしましょう。
また幼少期や高齢のハリネズミはフードをお湯などでふやかして食べさせることが多いですが、この場合もふやかしたフードから水分をしっかりとっている為、給水ボトルからとる水分量も減ります。
病気の可能性
水が飲めなくなる病気で疑われるのが『腹水(ふくすい)』です。
症状 | 便秘になる |
---|---|
水分の摂取量が減り、食欲不振になる | |
お腹が膨らむ(太ったように見える) | |
原因 | 心臓疾患・肝臓疾患 |
腫瘍などが原因でお腹に水が溜まり、肺や腸などを圧迫して呼吸困難に陥る病気 |
治療法としてはお腹に溜まった水を抜く処置をしたり、利尿を促す治療をすれば改善できます。しかし、一度腹水が無くなっても再発することもあるので注意が必要です。
病状が進行すると心筋症になる恐れがあります。進行は徐々に進むこともあれば、1日程度で一気にお腹に水が溜まることがあります。
ハリネズミが水を飲まないときの与え方は?
まずは上記記載した不安要素がないか、飼育環境の見直しや点検をしましょう。不備がない場合は何かの疾患を患っている可能性がありますので、動物病院で相談してください。
ハリネズミの好物を与えてみる
ハリネズミは甘い物を好む傾向にあるといわれています。
- 小動物用のミルク(ヤギミルク)を与えてみる
- 砂糖水を与えてみる
- ブドウ糖を水で割ったものを与える
- ポカリを飲ませてみる
ハリネズミが好むものを与えてみるのもいいでしょう。
食事から水分を与えてみる
元気で食事が十分にとれている場合は、脱水症状や便秘などを起こしてしまわないように、食事から水分を与えましょう。
- フードをお湯でふやかして水分を摂取させる
- 野菜や果物を少量与える
また、スポイトで飲ませるといった方法もあります。
ハリネズミが水を飲まない・まとめ
ハリネズミが水を飲まない原因は給水ボトルの不具合、ストレス、病気などが考えられます。
ハリネズミなどの外敵から身を守る本能がある小動物は、体調不良を隠す傾向にあるので、元気そうに見えても体調に不安を抱えていることがあります。
飼育環境を改善して対策をとっても水分を取らないなどの場合は、早めに動物病院を訪れましょう。ペットショップで飼育環境や食事の見直しなどを相談してみるのも良いでしょう。
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