ハリネズミの特性をよく知らないまま飼って『後悔する』といったことがよくあるようです。YouTube動画などのハリネズミは人に慣れていて、見ていると可愛いのでつい飼いたくなってしまいます。
今回は、ハリネズミを飼って後悔しないために知っておく必要があることや、ハリネズミの生態について紹介します。
目次
ハリネズミの飼育は難易度が高い?
ハリネズミは、ペットとしてはまだまだ珍しい動物で、飼育されているハリネズミの食性や生態など、分かっていないことがたくさんあります。
繊細でデリケートであるため、ストレスの影響を強く受けやすく、ストレスが寿命の長さに大きく影響を与えるとされています。そういった点から、ペット初心者がハリネズミを飼育するのは難易度が高いといわれています。
ハリネズミを飼ってみて困ったこと
ハリネズミを飼育している飼い主さん66名に「困りごと・悩み」に関するアンケートを実施したところ、
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- 毎日の世話やケア(32%)
- 健康と病気に関する悩み(25%)
- 食事について(21%)
- コミュニケーション(7%)
- 環境作り(6%)
中でも「エキゾチックアニマル」を取り扱ってくれる動物病院探しに苦労する飼い主さんが多いようです。
それでは、悩みごとに多い項目からどんな悩みがあるのかについて紹介します。
毎日の世話やケア
排泄物の処理や食事の準備、新鮮な水分の確保、爪切りや遊具の点検など、毎日の世話やケアは欠かせません。体調が悪いときや、飼い主さんが長く家を留守にするときは代わりに世話をしてくれる人を確保しておかなければいけません。
健康と病気に関する悩み
ハリネズミも様々な病気になります。特に繊細でデリケートなハリネズミは、ストレスの影響を覿面に受け、体調を崩しやすい性質があります。飼育環境や少しの変化にも気を配り、ストレスを与えないように配慮する必要があります。
ハリネズミの体調に変化があるときは、動物病院で診察や検査をしますが病気によっては根気よく付き合っていかなければいけない病気もたくさんあります。家での看病は経済的な面でも大きな負担になってきます。
食事について
ハリネズミは少しの変化やストレスで『偏食』『拒食』になりやすく、与える量においても健康状態や体重、運動量などを観察しつつ細かな調整が必要になります。
ハリネズミは野生下の環境では昆虫を食べて生活しています。飼育されているハリネズミは野生時より運動量が少ないので、栄養素の高い昆虫を主食として食べさせる必要はありません。しかしハリネズミの刺激や栄養のためにおやつとしてあげたいところです。
そういった面では虫嫌いの人には、かなりハードルが高いですね。
コミュニケーション
個体差があるとはいえ、ハリネズミは犬や猫のようになつくことはなく、慣れやすい動物でもありません。どちらかといえば、観賞用の生き物です。
可愛らしい外見から「甘えん坊なのかな?」「寂しがりなのかな?」と思いがちですが、人に慣れているハリネズミでさえ、飼い主さんがいない時の方が嬉しそうといったことがよくあります。
また針を立てて威嚇したり、ときには攻撃性を持って噛みつくことがあり、人に慣れさせるのは忍耐と根気が必要です。無理強いをしてストレスを与えてしまってはいけないため、ハリネズミ初心者にはスキンシップをとることも難しいようです。
飼育する際は『人に慣れにくい動物である』ということを理解しましょう。
環境作り
ハリネズミの飼育環境を整えるのは、一苦労です。
ハリネズミは温度や湿度に影響を受けやすく、最適温度の24~29度・湿度は40%に保つ必要があります。24度以下、もしくは29度以上になると体調を崩しやすくなってしまいます。
またケージ内で怪我をしないための遊具・床材・給水ボトルなどの点検や安全チェック、カビが生えていたり不衛生になっていないかの確認など、毎日の細かい点検は必須です。
湿度の管理(保湿)については、以下のリンク記事に詳細がありますので興味がある方はチェックしてみてください。
飼って後悔しないために・まとめ
ハリネズミを健康に飼育するには、温度湿度の管理や病院に掛かる費用など経済的な問題と併せて、毎日のお世話やスキンシップ、飼育環境のチェックなど時間に余裕がないと難しいです。
飼育するのが難しい上に、ハリネズミは夜行性ですので人間が起きている間は寝ていて、寝静まった頃に動き始めます。なので触れ合いや可愛さだけを求めて飼うとあとで後悔することがあるかもしれません。
病気になったときのことや、忙しくて時間がとれない日があるなど、先々のことをよく考えた上で家族として迎えてあげましょう。
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